1番星

 

幼稚園生の頃の自分が七夕の短冊にくくりつけた願い事は「星になりたい」だった。おじいちゃんに死にたいのかと心配されたが、私は真剣に輝く星がステキだと思ったから、なりたいと書いたことをよく覚えている。

 

当時好きだった、当時しか聴いてなかったアーティストの曲を久し振りに聴いた。プライマリースターという曲。1人で下北沢の小さいライブハウスに行って、見たことを覚えてる。フロアライブだった。10人くらいしかいなかった。缶バッチを買って帰った。今もそのアーティストは売れてないけど、確かに当時の自分には刺さったのだろう。ずば抜けた個性が欲しくて、真剣に唯一無二の1番星になりたかった自分を曲に投影して聴いていたことを覚えてる。

 

そんな、あまりに冴えなくて捻くれてた当時ばかりを鮮明に思い出した。さらに今もあんまり変わってないことに気付いてしまった。不甲斐なさや恥ずかしさで思わず停止ボタンを押して、あの日ライブに着て行ったTシャツを洗濯した。

 

あの時よりもいろんなことを思ったり経験したつもりだけど、今も冴えない私はやっぱり「星」になりたいと思ってる。

 

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