ラブホテル、嫌いじゃない。

 

ラブホテル、その特異な性質を持った場所が私は嫌いじゃない。その2人の人間によって行われる小さい特定の用途のためだけに作られてるデッカい建物なのだ。まさに、デッカい愛じゃん?特に昭和に作られたそれらは、特段愛が深い!メリーゴーランドにウォータースライダー、謎の宮廷風やチャイナ風。今日はどんな気分?至れり尽くせり、徹底的に非日常をくれる、エンターテイナーだ。だから、嫌いじゃない。

 

愛が深い、と純粋に言うのは間違っているかもしれない。造作が細かくて面白いのは単純にド派手を競った商業的な理由かもしれないし。でも、例えその結果出来たものでも、来た客たちを全力で喜ばそう、その当時の建築家たちの心意気、嫌いじゃない!いや、大好き!それらが今、令和の時代になって、退廃という雰囲気を更に上からまとった。大御所歌手さながらの色気だ。平成の不景気に建てられた、日常に擬態しようと必死で、不自然に子綺麗で煌びやかなものよりずっーーと上品で、イカしてる。だから、嫌いじゃない。

 

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