昔の自分が書いた日記を全部捨てた。
楽しかったり嬉しかったときの日記は几帳面に小さく文字を並べていて、注釈までついていた。よっぽど忘れたくなかったんだろう。書かなくても、ちゃんと覚えてるって。反対に思い悩んでいたり怒ったりしたのであろうときの日記は文字の一つ一つが不揃いで、少し斜めになっていたりして、冗長的にあーでもないこーでもないとひたすら書き連ねてあった。気が済んだらやめたのだろう。全部尻切れ蜻蛉だった。
克明にその時の感情がそこに存在した。ニオイまでしてきそう。楽しかったことや嬉しかったこと、絶対に忘れたくないことはちゃんと1mmだって見逃さないようにこの目にしっかり焼き付けてるし、忘れたいことは都合よく忘れたふりをしてる。だから捨てた。私は今にしか興味ないわ。
