Invitation for fight club

 

疲れると買い物をする。家の中に置くものから洋服、大きな金額を支払うとその分大きい喜びが得られるような気がしてやめられない。買う分売るので、家中のものがどんどん新しいものに変わって具体的にはありもしない理想に近づいて行く。最近はそういうことでインスタントに「満足を得たのだ」と自分を騙す。これはマズイ。ブラッドピットが来て、地下で深夜に密かに殴り合って、会社の仕事が手につかなくなるほど夢中になって、いつの間にか生業が高級痩身クラブで廃棄された人の脂肪で石鹸を作ることになってしまう。

 

今日は帰り道に自分がパチンコを打つ姿をぼんやりと思った。でもすぐにドケチだから向いてないと思った。お財布にはおばあちゃんに貰ったお金しか入ってなかったし。駅前には正月あたりから負けた馬券がぶちまけられている。そして日に日にそれらがなぜか増えていく。多分みんな負けた。あぁ、人に会ってしょうもない話を永遠としてたい。あぁ、ずっと変な歌を作って歌っていたい。でも刺激がない毎日ではする話も面白くなくなるんだろうし変な歌も変と思わなくなるんだろう。こんなことを思ったので今日の私は駅前の馬券の1枚だった。殴り合ってる方がまだマシだ。

 

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